各雨量観測局で測定された雨量データをもとに、60分間積算雨量、累加雨量、土壌雨量指数を時系列にグラフ表示します。
大雨によって、重大な災害の起こるおそれがある旨を警告して、気象庁が行う予報です。
警報の発表基準をはるかに超える大雨や、大津波等が予想され、重大な災害の起こるおそれが著しく高まっている場合に発表し、最大級の警戒を呼びかけるものです。
急な斜面が、雨水の浸透や地震により突然崩れ落ちる現象です。人家の裏山で突然起こると、逃げ遅れる人も多く、人的被害が大きくなります。
砂防三法に基づいて指定されている砂防指定地、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域のことです。
砂防法(明治30年3月30日法律第29号)第2条に基づき、治水上砂防のための砂防設備を要する土地または一定の行為を禁止し若しくは制限すべき土地として、国土交通大臣が指定した一定の土地の区域です。
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年7月1日法律第57号、以下「急傾斜地法」という。)第3条に基づき、関係市町村長(特別区の長を含む。)の意見をきいて、都道府県知事が指定した区域です。
急傾斜地崩壊危険区域の指定を要する土地(区域)は、以下の[1]及び[2]の区域を包括する区域です。
[1]崩壊するおそれのある急傾斜地(経緯度が30度以上の土地をいう。以下同じ。)で、その崩壊により相当数の居住者その他の者に被害のおそれのあるもの
[2][1]に隣接する土地のうち、急傾斜地の崩壊が助長・誘発されるおそれがないようにするため、一定の行為制限の必要がある土地の区域
地すべり等防止法(昭和33年3月31日法律第30号)第3条に基づき、関係都道府県知事の意見をきいて、国土交通大臣又は農林水産大臣が指定した区域です。
地すべり防止区域の指定を要する区域は、以下の[1]及び[2]の区域を包括する区域(「地すべり地域」と総称。)であって、公共の利害に密接な関連を有するものです。
[1]地すべり区域
・地すべりしている区域
・地すべりするおそれのきわめて大きい区域
[2]地すべり区域に隣接する区域
・地すべりを助長・誘発している区域
・地すべりを助長・誘発するおそれがきわめて大きい地域
比較的緩やかな斜面が、地下水の増加によってゆっくり(年間数ミリ~数センチ)移動する現象です。大雨等により地下水が上昇すると、移動の速度を速め、一気に崩れ落ちて甚大な被害を引き起こします。
実効雨量によるスネークライン図は、縦軸を「実効雨量半減期1.5時間」、横軸を「実効雨量半減期24時間」として、土砂災害発生の危険度を雨の降り始めから現在、そして3時間後の予測までの折れ線グラフで表したものです。
連携案によるスネークライン図は、縦軸を「60分間積算雨量」、横軸を「土壌雨量指数」として、土砂災害発生の危険度を雨の降り始めから現在、そして3時間後の予測までの折れ線グラフで表したものです。
実効雨量は、前期降雨と現在との時間差による影響を考慮した積算雨量です。一般に、土砂災害は発生時点の雨量だけではなく前期降雨の影響を受けており、その影響度合いは発生降雨と時間差が大きくなるほど減少すると考えられます。計算式は以下の通りです。
実効雨量計算式
実効雨量判定は、大雨に伴う地すべり災害による土砂災害発生の危険性を防災担当者向けに情報提供するものです。実効雨量の演算には、気象庁が提供するレーダアメダス解析雨量等を使用し、1kmメッシュ単位で危険度判定します。
土砂災害危険度情報は、土砂災害警戒情報を補足する情報として提供しています。土砂災害危険度情報の対象とする自然現象には、地すべり災害が含まれていません。しかし、高知県は台風を伴う長期にわたる大雨などに地すべり災害の危険性が高い特性があります。高知県における実効雨量判定では、高知県の災害特性を勘案して短期降雨指標に半減期1.5時間の実効雨量を、長期降雨指標に半減期24時間の実効雨量を採用しています。
土砂災害の前に、発生する渓流や斜面などの日常とは異なる現象のことです。注意深く観察することで土砂災害の発生を早期に予測して避難に繋がることがあります。
樹木が揺れたり傾いたりする。小石がバラバラと斜面から落ちてきた。斜面にひび割れができる。斜面の途中から水が噴き出してきた。地鳴りがする。斜面がらはみだす。がけ崩れは突然起こります。早めの避難が重要です。
山鳴りや山鳴りがする。山の樹木がざわざわと騒ぐ。木の裂ける音がする。木の根が切れる音がする。大きな石がゴロゴロと流れる音が聞こえたり、川の中に火花が見える。「焦げくさい」、「土くさい」、「腐った土のにおい」がする。渓流の流れが急に濁ったり流木が混ざったりしている。雨が続いているのに、渓流の水位が急激に減った(上流で崩壊した土砂により流れが堰き止められている可能性がある)。土石流が発生してからの避難は困難です。早めの避難が重要です。
地面に割れ目や段差ができた。壁や塀に亀裂が入る。石垣や擁壁が盛り上がったり亀裂が入っている。床や壁、電柱が傾く。池や井戸の水が急に減ったり濁ったりする。わき水が増える。木の裂ける音がする。木の根の切れる音がする。地鳴りや山鳴りがする。地すべり斜面は降雨等をきっかけに急速に崩れることがあります。早めの避難が重要です。
土石流、がけ崩れ、地すべりなどの土砂移動を伴う災害のことです。
土砂災害が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生じるおそれがあると認められる区域であり、危険の周知、警戒避難体制の整備が行われます。
土砂災害が発生した場合に、建築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる区域で、特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制等が行われます。
土砂災害警戒情報は、大雨により土砂災害の危険度が高まった市町村を特定し、高知県と高知地方気象台が共同して発表する情報のことです。市町村長が避難指示等の災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断等に利用できることを目的としています。
降雨による土砂災害発生の危険性を判断するため定めた雨量です。設定手法には様々な方法があるが、高知県では連携案方式(*)を採用しています。(*:国土交通省河川局砂防部と気象庁予報部の連携による土砂災害警戒避難基準雨量の設定手法案(平成17年6月、国土交通省河川局砂防部 気象庁予報部 国土交通省国土技術政策総合研究所))
土砂災害警戒避難基準雨量の設定において、土砂災害が発生しやすい降雨水準である領域と土砂災害が発生しにくい領域を分けるため設定する線です。高知県で採用する連携案においても対象とする土砂災害を補足可能な降雨水準を目安にCLを設定しています。
気象庁で採用している土砂災害発生の危険性を判断するための降雨指標です。「実際降っている雨量の解析値」を基に、「川などへ流出した量とさらに深い地下へ浸透した量」を引いた雨量をモデル化し、各タンクの貯留量の合計を「土壌雨量指数」として作成している。数値が大きいほど土砂災害や洪水など大雨による災害発生の可能性が高くなる。土砂災害警戒情報発表の監視にも使用しています。
大量の土・石・砂などが集中豪雨などの大量の水と混じりあって、津波のように出てくる現象です。流れの先端部に大きな石があることが多いため、破壊力も大きくスピードも速いので悲惨な被害を及ぼす。
降り始めから現在までの雨量を累積した雨量です。高知県の土砂災害危険度情報では、6時間以上無降雨が続いた時、雨量の累積をリセットして累積する。
降り始めから現在までの雨量を累積した雨量です。高知県の土砂災害危険度情報では、24時間以上無降雨が続いた時、雨量の累積をリセットして累積する。
国土交通省河川局・道路局と気象庁が全国に設置しているレーダ、アメダス等の地上の雨量計を組み合わせて、降水量分布を1km四方の細かさで解析したものです。
10分前から現在までの雨量を積算したもの。
60分前から現在までの雨量を積算したもの。土砂災害警戒情報発表の監視にも使用しています。